宮崎県の信号機
西日対策歩灯(希少種)


最終更新:2024年1月14日

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宮崎県/延岡市/川原崎町236-5
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小糸の西日対策歩灯のレンズは大まかに分けて2種類あり、一つはレンズ部がややぼやけたツルツル感のある西日対策レンズ、もう一つが小糸の通常の歩灯のレンズと模様は同じで色が通常より黒っぽく横線が入ったようなレンズです。前者のレンズは西日対策に積極的な県を中心に数多くあり、さらに庇が深いものと通常と同じものの2種類があります。地元北海道にもこのタイプの歩灯が設置されております。一方後者のレンズは前者のレンズよりも前に設置されたレンズであり、当時はまだ西日対策レンズの歩灯を採用した県が極めて少なかったこともあり、全国的にもほとんど見られないレンズです。このレンズは主に西日対策の導入が早かった東京都内で同社製の車両用の西日対策レンズである通称渦巻きレンズとセットで設置されることが多かったのですが、東京都は既にLED化率100%を達成しており、全く残存しておりません。東京都以外でも僅かながら設置はされていたのかもしれませんが、現状確認できているのは宮崎県延岡市のこの交差点と埼玉県越谷市の2箇所のみとなっている大変貴重なレンズです。実際見てみると車両用のダークアイレンズのような形で、非常に暗い色合いとなっており、またこの交差点にあるものは赤のレンズが破損していて、残念ながら視認性は悪くなってしまっています。この交差点に西向き1基だけ設置されており、他の灯器は小糸製のものも含めてノーマルレンズであるため、西日対策の試験として設置されたと考えられます。要のレンズの状態が悪いのは残念ですが、埼玉県越谷市に残っているものはLED電球に換装済であり、当初通りの電球式となっているのはここのみかもしれません。平成2年製で西日対策レンズの歩灯としてはかなり古いものとなっています。形式は人形Nとなっており、西日対策レンズであることが示されています。宮崎県は佐賀県や奈良県、岩手県、茨城県ほど西日対策に積極的なわけではありませんが、東西方向のみ西日対策レンズを使用しているケースが時折見られます。